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ウクライナを代表するゲームスタジオ、GSC Game Worldが手掛ける『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』のPS5版が2025年11月20日(木)に発売される。
サバイバルホラーFPSと銘打たれた本作の舞台は、チェルノブイリ(チョルノービリ)原発周辺の封鎖区域である「ゾーン」。放射能汚染と不可思議な異常現象「アノマリー」、そして利害の異なる勢力やミュータントが入り混じる無秩序地帯だ。

危険と魅力が同居する土地を、銃と最低限の装備だけで切り抜けていく。見た目はFPSだが、実態はサバイバルとロールプレイの塊。限られた弾薬、壊れやすい装備、腹の底に沈む選択の重さが、プレイヤーの歩幅や視線の置き方まで変えてくる。

閉ざされた危険地帯を進むゲームは数あれど、本作ほど足音ひとつで緊張感が高まる作品は珍しい。
発売に先駆けてPS5版をプレイする機会をいただいた。そのプレイをもとに本作を捉え直していく。
言ってしまえば「クセの強さ」が確かにある。だが、その圧力を跳ねのけることができた瞬間、ほかにはない手触りを得られるはずだ。
 
             
                S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl
2024年11月21日 発売中
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ゾーン内は戦闘と探索のループ

本作の基本的な流れはこうだ。
まず拠点となる集落で武器や弾薬、回復アイテムなど装備を整え、メイン・サイドミッションの達成や貴重なアーティファクトの探索のために危険なゾーンへ出発する。
道中で敵対的な人間やミュータントと戦い、物資を漁りながら目的を果たし、再び拠点へ帰還する。
この「出発と帰還」「戦闘と探索」のサイクルを繰り返しながら、ゾーンの謎に迫っていくのだ。

戦闘の醍醐味は銃撃戦そのものではなく、「敵との間合いの計り方」にあると感じる。
遠くに見える煙や犬の群れ、鳴り続ける金属音。空気がざわつく地点に近づいたら、走るのを止め、周囲の音を拾い、地形を把握し、退路を確認する。
敵の数はそれほど多くないが、一度の交戦の密度が濃い。頭上から撃たれたり、側面から襲われたりする。乱戦化したときの絶望感といったら。
弾薬は重いし、数もあまり出回らない。外すたびに財布が痛む。本当に痛む。生死はかかっていても、その一発を撃つべきか否か、迷いが生じる。

探索は「危険を測る」ことでもある。怪しい地点は大抵リターンも大きい。だが、深入りしすぎると装備の損耗が跳ね上がり、回復アイテムや修理費で出費がかさむ。
昼夜の切り替わり、天候の変化で景色はまるで別物になり、意図しない遭遇も増える。焦りはミスを招く。撤退という選択肢は本作においては本当に大事だ。これを意識するだけでゾーンがほんの少しだけ優しく感じる。

ここで将来の探索者に向けてアドバイスを。
インベントリの「重さ」は行動のすべてを支配する。拾えるからといって何でも持ち歩けば、移動が鈍って戦闘が不利になる。
メインとサブ武器、その弾薬、回復アイテム、そして売ると高くなるアイテムを厳選する。いつでも身軽に撤退できるようにしておくこと。これが生存率を上げる最初のコツだ。
 
             
                S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl
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依頼や会話を選ぶことも戦いのひとつ

ゾーンには複数の勢力が存在し、こちらの態度は記憶される。物資が不足しがちな序盤ほど、誰の依頼を優先するか、誰を怒らせるかが実利に直結する。会話の選択肢ひとつで特定のルートや取引が開く一方、別の扉は閉じる。

逆に、いまは薄利でも長い目で見て利する判断が、結果的に弾や修理資源の節約につながる。物語の分岐は情緒的な驚きだけではない。取引先や通行ルート、敵対状況に影響し、結果として弾や修理資源のやり繰りにも跳ね返る。

FPSにありがちな“とりあえず撃てば解決”の発想は、本作ではすぐ壁に突き当たるだろう。会話で矛を収める、危険な任務は夜明けまで待つ。銃を撃たないための知恵が、戦闘力そのものを押し上げるのだ。
 
             
                S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl
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親切ではないが深く強く突き刺さる

本作をプレイしていると、別のゲームでは当たり前にある「親切」が少なく感じる。
チェックポイントが間延びして感じられる、敵AIの行動が読みにくい、進行に必要な情報が簡潔に示されないといった点だ。
移動の時間も短くはない。弾薬や修理に金がかかり、拾った装備も手間なく強くはならない。
これらは間違いなく人によってはそのままストレスだ。だが、裏を返せば、調子に乗って前進すれば手痛いしっぺ返しが来る、という「学習を促す仕掛け」にもなっている。
倒され、貴重な弾を無駄にしてはじめて、地形を読む、撤退を覚える、交渉で済ませるといった振る舞いが身につく。

ナビの手厚さに頼らず、自分の観察と判断を磨く楽しみに価値を見出せるかどうかで、本作の評価は真っ二つに割れるだろう。
快適性や派手さを求めれば、ほかに適したゲームはいくらでもある。緊張と抑圧を受け止め、それを「自分のやり方」でほどいていく過程に快感を覚える人には、短所がそのまま味に転じる。
 
             
                S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl
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まとめ

本作には、戸惑いを上書きする特別な快楽がある。
初日はぐちゃぐちゃにやられ、2日目は慎重になり、3日目に自分の判断で生き延びたという実感がふと芽生える。
そこから急に、景色が違って見えてくる。一歩ごとの緊張、物資の乏しさ、地図にない危険地帯。すべてが物語の材料に変わる。
そして物語は分岐し、選択の重みはここぞという場面で牙をむく。後戻りの効かない決断が、世界の表情と自分の遊び方を変えていく。
何事も「自分の責任」で動かしたいなら、これほど適した作品はない。
ゾーンは気まぐれで残酷だが、向き合い方を覚えた瞬間、唯一無二の旅へ姿を変える。
 
             
                S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl
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発売日など基本情報
| 発売日 | PC: 2024年11月21日 Xbox: 2024年11月21日 PS5: 2025年11月20日 | 
|---|---|
| 会社 | GSC Game World | 
| ジャンル | シューティング | 
| 対応ハード | PC / Xbox / PS5 | 
| 価格 | PC : 7,227円(税抜) Xbox : 7,227円(税抜) PS5 : 7,980円(税抜) | 
| 公式HP | |
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